【NHK】アメリカ大統領選挙でトランプ前大統領の当選が確実になったと伝えられたことを受けて、外国為替市場では円相場が一時、1ドル=…
20%を「上がり過ぎ」の目安とすると、「トランプ・ラリー」は、短期的には記録的な米ドル/円の急騰だったが、必ずしも「上がり過ぎ」ではなかったのに対し、今回はすでに「上がり過ぎ」になる懸念が強い。この観点からすると、今回の方がより「最初で最後の米ドル高・円安」になる可能性がありそうだ。
ドル高かドル安か、トランプ氏は予測不可能 LA発ニュースを読む
円安進行が目立ってきている。トランプ当選で地殻変動が起きている。財政悪化の観測が、米長期金利を押し上げている。FRBの利下げについても、2025年にかけては進めにくいと予想される。日米金利差の拡大は、ドル高・円安要因である。今後、これに対抗しようとする日本の通貨当局の口先介入と、日銀の追加利上げはどうなるだろうか。
米ドル/円独自の要因からすると、今回は「トランプ・ラリー」以上に「最後の米ドル高・円安」になる可能性が高いのかもしれない。米ドル/円の5年MAかい離率は、「トランプ・ラリー」のピークでも13%程度だったのに対し、今回は20%にも達していた(図表2参照)。
トランプ前大統領 “円安ドル高は大惨事 国内の製造業 打撃” | NHK
今回、トランプ氏勝利後の米ドル高・円安が、トランプ政権1期目と同じように、結果として「最初で最後の米ドル高・円安」となるかは、やはり米金利や米国株の動向が鍵になるだろう。
米金利は、2017年12月に米議会で「トランプ減税」が成立すると上昇が再燃し、「トランプ・ラリー」で記録した高値の更新に向かった。しかし、金利上昇を嫌気するように株価は急落となったことから、この金利上昇は「悪い金利上昇」と呼ばれた。その状況で米ドル/円は株価急落に追随するところとなった。これが米ドル/円が「トランプ・ラリー」の高値を超えられなかった2つ目の理由と考えられる。
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ドル円レートは、1ドル156円台までドル高が進んだ(図表1)。11月5日の選挙でトランプ氏が次期大統領に決まり、ここにきて上下院ともに共和党が過半数を占めることが確実になったからだ。下院でねじれがあれば、法案修正の圧力がかかるが、トリプルレッドが確実になったので、そうした圧力を受けずにトランプ政策が通りやすくなった。それは間接的に財政赤字要因になるので、米長期金利が上昇した。これはドル高要因だ。
トランプ氏の選挙公約は、当時も金利上昇をもたらしやすいと見られた。そのようななかでも目玉の公約である大型減税は次年度予算で審議された。つまり、審議が2017年10月からだったので、その前に「トランプ・ラリー」で米金利が「上がり過ぎ」となった分の調整が入ったと考えられる。そして米金利が低下する中で、米ドル/円も一旦下落に向かった。
トランプ・ショックで為替相場がドル高・円安に進んだ理由 | 高島修
トランプ政権1期目では、なぜ「トランプ・ラリー」が「最後の米ドル高・円安」となったのか。主な理由は2つだと考えている。1つ目は、「トランプ・ラリー」の中で米ドル/円とともに急騰した米金利が、2017年1月から正式にトランプ政権がスタートすると間もなく低下に向かったことだ。
結果的に「トランプ・ラリー」は、トランプ政権1期目における最初で最後の米ドル高・円安となった。今回は、トランプ氏勝利後に米ドル/円は156円台まで上昇した。仮に、この156円で今回のトランプ氏勝利後の米ドル高・円安が終わりだったとして、後から振り返った時に、これがトランプ政権2期目における最初で最後の米ドル高・円安となるだろうか。
トランプ氏「ドル安=円高」志向も…エコノミストは「円安に向かうのでは」と見立て
当面、ドルはトランプラリー継続から堅調な動きを見せると見られるが、ここからのドル買い円売りの選択はかなりのリスクを伴う。
トランプ氏の「対ドルでの円安や人民元安がはなはだしい」との発言が影響してか、トランプ氏再選となれば、ドル安円高が進むとの見方が散見される。
ただ、投資対象として考えた場合、ここからのドル買い円売りはかなりリスクが高い。輸入物価への影響などもあり、財務省など日本の通貨当局は為替介入などで円安を抑えにかかるだろう。トランプ次期大統領が米製造業のためにドル安を志向しており、介入が入りやすくなっているという見方もある。
トランプ氏優勢の観測で円安・株高進む 一時1ドル154円台前半に
2016年11月の米大統領選挙でトランプ氏が勝利すると、米ドル/円はほんの1ヶ月で101円から118円まで急騰し、「トランプ・ラリー」と呼ばれた。ただ、ここで記録した米ドル/円の高値118円を、その後2017~2020年のトランプ政権で更新することはなかった(図表1参照)。
共和党トランプ政権誕生でどうなる?ドル高円安の先を予測 | 高島修
ドル円はトランプ氏優勢が報じられた9月終盤からドル高円安が進んだが、選挙戦直前になってハリス氏の巻き返しが報じられたことでいったん調整売りが入った。結局トランプ氏が圧勝したことで再びドル高円安となっている。トランプ氏は前回以上に対外強硬姿勢を強めており、高関税の実施などの可能性が強まる中で、ドル高円安がもう一段続く可能性が高い。
ドル円の週間見通し 為替介入の思惑とトランプ氏銃撃の影響 ..
この結果を受けて金融市場ではトランプラリーと呼ばれるドル高米株高が進んでいる。トランプ氏が掲げる減税・規制緩和・高関税などの施策が現実化すると、米国内での物価上昇が見込まれ、利下げペースの鈍化などを招いてドル高になるという見方である。2016年の米大統領選でトランプ氏が勝利した際、1カ月ほどで17円超のドル高円安となるなどドル高が進んだこともトランプラリーを支えている。
トランプ氏勝利で株急伸 一時1400ドル高、円は急落―米大統領選
トランプ氏は3月、「私は各国がドルから離脱するのを嫌う」とCNBCに語った。「各国がドルから離脱することを許さない」というのがトランプ氏の立ち位置だ。
【2024年11月18日】ドル高の終わり トランプ・トレード ..
トランプ氏が政権を奪還した場合のドルの問題は、為替レートだけではない。選挙キャンペーンで発表された20の公約の13番目は「ドルを世界の基軸通貨として維持する」というものだ。1945年以後、ドルは世界共通通貨に最も近い存在であり、敵味方双方にとっての基軸通貨だ。
た。トランプ大統領の拡張的財政政策への期待の高まりとともに、米長期金利が上昇したことがドル
しかし、トランプ氏に対して、政府・日銀が為替介入を実施することはあまり見栄えがよくない。ドル売りだからよいではないかという意見もあろう。それでも、為替操作をすること自体が火種になる可能性があるので、筆者は口先介入は行われても、結局、通貨当局は実弾を撃たずに済ませるとみる。むしろ、動くのは日銀の方だろう。
豪ドル、一時急落 99円割れ目前 トランプ関税で経済見通し懸念
サンカラン氏は「トランプ氏がドル安を望むと同時に中国や日本、韓国などがドルの強さに不満を持つような世界であれば、トランプ氏の関税案がアピールできる可能性がある」と分析。
豪ドル円相場で一時、99円割れ寸前まで豪ドル安が進んだ。トランプ氏の対中関税をめぐる言及が材料視されたが、見通しでは底堅さも示されそうだ。
トランプ氏の側近や市場アナリストは、もう一つ選択肢を見ている。関税賦課はそれ自体、ドル高をもたらすかもしれないが、中国などの貿易相手国に自国通貨高を促す強い力として働く可能性もある。
米ドル金利上昇の背景には、トランプ政権による一連の財政拡張政策を受けて米国債
「ドルがトランプ氏の政策にどう反応するかを決めるのはFRBだ」と外為市場のベテラン、カーティク・サンカラン氏は指摘。減税や関税、移民規制のどれかがインフレを招くと判明した場合、FRBの一般的な反応は利上げとなり、それがドル高を促進する。
【円安】一時1ドル=161円75銭 トランプ氏勝利の場合に ..
ほかにも、①トランプ減税、②化石燃料使用に寛容なところ、③イスラエル支持で中東情勢が緊迫化しそうな側面、④移民の強制送還、などなどいずれもインフレ要因と見られる。インフレになると、FRBは利下げが進めにくくなる。この思惑が中長期金利の高止まりを招き、ドル高を引き起こしている。
トランプ就任でドル安円高か?為替レートの嘘とは 2024年11月13日
ヘッジファンドを運用しトランプ氏の資金調達に貢献したスコット・ベセント氏は、バイデン政権の「フレンドショアリング」政策を拡大し、米国のパートナー国間で段階的なシステムを構築し、ドル安目標の推進に貢献した国には貿易上の優遇措置を与えるとの話をしている。
ドル円見通し 第一次トランプ政権における円高の教訓(24/12/25)
トランプ氏と定期的に話をする経済アドバイザーらは、ドルに焦点を絞った通商政策の構想を練っている。その中にはトランプ氏が当選した場合の財務長官候補として名前が挙がっている2人も含まれる。
2025 年に始動する第二次トランプ政権(トランプ 2.0)では、減税政策に加え、関
とはいえ、ドル高を抑えたいと宣言しているためトランプ氏がどのような策を講じるのか、そして誰にその実行役を託すのか、誰もがその手がかりを探ろうとしている。
ドル安 ドル高・円安に/日銀利上げや介入、FRB利下げ ..
筆者は、1月のトランプ就任前後にさらに米長期金利が上がって、ドル高・円安が進むと警戒している。ドル円レートは、2024年7月上旬につけた1ドル161円台にまで接近する可能性があるとみる。そこに至るまでに、おそらくは通貨当局による口先介入があって、一時的な膠着状態が起こるだろう。それでも、トランプ要因でのドル高圧力の方が大きな作用なので、円安への流れは止まらないとみる。