円高、円安がわかる!為替相場のしくみと影響 | G.金融経済を学ぶ


このとき、投機筋は米国と日本の金利差が拡大する、との見通しのから、高金利通貨のドルを買い、低金利通貨の円を売る動きが活発化。あるいは、米国と日本の金利差が今後、拡大してくのでは?との思惑から、先回り的な円売り・ドル買いの動きが強まったと見られます。


【そもそも解説】円相場が一気に急騰、為替介入ってどんな仕組み?

今回は株やFXを始める初心者の疑問の原因にもなっている「売りから入れる空売り」について説明しましたが、実際に空売りをする場合は上のような難しい仕組みを理解する必要はないかもしれません。

冒頭でも指摘しましたが、今年の円相場は7月上旬にかけて大幅に円安・ドル高が進みましたが、その動きを主導していたのが投機筋による円売りと言われています。実際、円相場のポジションは年初から円売りが増加し、ネット・ポジションは4/23時点で約17年ぶりの高水準に達しました。

円相場(本稿では米ドル円相場)は、外国為替市場で日本の通貨の円と米国の通貨のドルを交換するときに適用される交換レートです。

図表2は円相場(ドル円相場)のネット・ポジション(円買いポジション-円売りポジション)の推移を見たグラフです。円売りポジションが相対的に増加(グラフの緑棒が上昇)しているときは、円相場で円安・ドル高が進んでいます。

「1ドル=110円」の買いポジションが「1ドル=100円」になったときに、ドル/円の決済売り注文をした場合、差額である「10円」の損失が出ます。

【市川レポート】約9.8兆円のドル売り・円買い介入が意味すること

「1ドル=110円」のときに、今後のレートが下がると予想して、ドル/円の新規売り注文をしたケースがこちらです。

なお、上図の「B通貨」の価格が2.の時点で100円だとして買い戻した3.の時点で90円になっていたとすると, 10円分の利益をもらえるということになります。こちらは株と同じです。

ドル売り/円買い介入、 7月11日に3.1兆円・12日に2.3兆円=財務省

外国為替証拠金取引は、全てのお客様の投資運用に適合するものではございません。お客様によっては、投資商品として適合しない場合がございますのでご注意をお願いいたします。お客様の本商品・取引の性格・リスク・費用に対する正確なご理解を前提とし、現在の収入金額や金融資産額の状況、ご投資資金の運用期間や目的を十分にご考慮のうえ、お取引の決定のご判断をお願い申し上げます。

この投機筋の動きを捉えた指標の1つがIMM(International Monetary Market)通貨先物ポジション(建玉)の情報です。これはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)などで取引されている通貨先物取引のデータであり、その中でも特に非商業(Non-Commercial)による円買い(Long)、円売り(Short)のポジションと、その差(ネット)の動きが注目されます。非商業≒投機筋と理解されています。


「ドル売り(ドルうり)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書

「1ドル=110円」の買いポジションが「120円」になったときに、ドル/円の決済売り注文をした場合、差額である「10円」の利益が出ます。

円相場 1円以上値下がり 円売り・ドル買いの動きが強まる | NHK

今回のように、急激な円安が進み、145円台まで行ってしまった場合に外国為替市場で日本銀行が手持ちのドルを売って、円を買うことにより、市場に出回る円の量が減って、ドルの量が増えるため、『円高ドル安』になりやすい傾向になります。つまり、為替介入は、急激な為替レートの変化を安定させる目的があります。

為替介入 9兆7,885億円 過去最大…円買いドル売り【WBS】

一方、FXは”差金決済”の原則ですので外部から現物(為替通貨)を借りてくるようなことはありません。株と違い、FX取引では貸株料などが発生しないのはそのためです。

東京為替:ドル・円はやや上げ渋り、157円台後半にドル売り注文残る

その指示をしているのは、先ほど説明したように、財務大臣が日本銀行に指示をして日本銀行がドルを売って円を買います。

[PDF] ドル円は円安進行で156円台へ~為替介入を考える上での要点整理

しかし、市場の円先安観が強まる中、4月下旬から5月初旬にかけて行われたのが、日本政府による大規模な円買い、ドル売り介入でした。これにより円相場は一旦、円高・ドル安への揺り戻され、投機筋の円売りポジションについても縮小しました。しかし、それでも円の先安観測は根強く、5月下旬からは再び円売りポジションの増加と共に円安が進みました。

(CFTC)によると、非商業部門(投機筋)による円の売り越しは、7月2日時点で184,223枚(1枚は

財・サービス収支は、2021年以降、赤字基調が続いています(図表1)。2020年に発生した新型コロナで世界経済が封鎖された影響で日本の輸出が落ち込んだことや、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の影響で原油や天然ガスなどエネルギー価格が高騰し、輸入金額が増大したことが主な要因です。財・サービス収支赤字の拡大基調が2023年初め頃まで続くなか、その後を追って円相場は円安・ドル高傾向となりました。実需筋が貿易などを通じ、恒常的に円売りを進めたことが一因だったと思われます。

財務省は8日、政府、日銀が急速な円安ドル高が進行していた7月11日と12日、2日連続で円買いドル売りの為替介入を実施したと発表した。

「1ドル=110円」のときに、今後のレートが上がると予想して、ドル/円の新規買い注文をしたケースがこちらです。

一時153円70銭台に戻す、持ち高調整のドル売り一巡 | 通貨

研究員作成のIIMA-GMVI(グローバルな金融・資本市場のリスク度を表す指数)、購買力平価のグラフ及びデータ等

「1ドル142円に急騰」誰も語らないシンプルな本質 「買う理由」「売る理由」から社会の動きがわかる.

為替取引は、それを締結する目的から、実需取引と投機取引の2つに分類されます。
実需取引とは、貿易取引や資本取引などの商取引に裏付けられて締結する為替取引を差します。また先物為替取引など、商取引に起因する為替取引で発生する為替リスクを回避するためのヘッジ(hedge、回避)取引も、広い意味で実需取引といえるでしょう。
一方、投機取引は、為替リスクを積極的に取り込み、利益を得ることを目的として締結する為替取引です。ヘッジファンドや個人による外国為替証拠金取引などの多くは、利ザヤ稼ぎのための投機取引と呼べるでしょう。巨額の資金が取引され、価格が時々刻々変化する外国為替は投機取引の格好の対象であり、実際、為替相場の大きな変動要因となっています。
投機取引の簡単な例を紹介します。先行き円高・ドル安が進行するとの判断から、現時点で先物為替相場にてドルを売る取引を締結し、将来ドルが実際安くなったところでドルを買い戻して、その間の利ザヤを稼ぐというケースです。①20XX年3月1日、同年6月1日を期日とする3カ月先物為替相場が1ドルにつき110円として、この相場で100万ドルの「ドル売り・円買い」の先物為替予約を締結します。②1カ月後の4月1日、実際に円高・ドル安が進み、6月1日を期日とする2カ月先物為替相場が105円になっていたとして、今度はこの相場で100万ドルの「ドル買い・円売り」の先物予約を締結します。③これにより6月1日、「100万ドル売り/1億1000万円買い」と「100万ドル買い/1億500万円売り」の取引が実行され、差し引き500万円が利益(為替差益)になります。

2024年7月22日の米ドル/円でも、買い戻しの動きがありました。 ..

早稲田大学法学部卒業。三菱銀行、日興證券を経て、99年FPアソシエイツ&コンサルティングを設立。日興證券勤務時代を併せるとFP歴は約25年、資産運用に強いFPの第一人者として評価が高い。日本FP協会理事、金融庁金融経済教育懇談会委員、同金融審議会専門委員などを歴任する。

【為替】米ドル売り・円買い継続の見極め方 | 吉田恒の為替デイリー

ちなみに上図の「A株」の株価が2.の時点で100円だとして買い戻した3.の時点で90円になっていたとすると, 10円分の利益をもらえるということになります。
※別途、売買手数料・貸株料(株を借りる費用)はかかります。

為替介入の危険信号、それでも円安進行 ~一時1ドル161円を突破

為替介入までの流れとして、まず日本銀行は財務省に対し、為替市場に関する情報を報告し、その情報を元に財務大臣が為替か必要かの有無を判断します。

5日のニューヨーク外国為替市場の円相場は午後5時現在、休日前の3日と比べて90銭円高ドル安の1ドル=160円77~87銭を付けた。

じぶん銀行FXは元本保証されたものではなく、「外国為替」を売買する取引であることから、外国為替相場(売買対象通貨の価格)の変動などにより損失が生じる可能性があります。また、投資金額を超える損失を被る可能性があります。

[PDF] 約9.8兆円のドル売り・円買い介入が意味すること

そして、政府は7/11に改めて大規模な為替介入を行ったと見られます。足元ではようやく円先安観が後退するとともに、投機筋による円売りポジションについても縮小に向かい始めたように見えます。

米国が利下げに踏み切れば、中国企業が1兆ドル(約144兆円)相当のドル建て資産を売却し、人民元が最大10%上昇する可能性がある。

また、輸出入以外でも、日本人が海外(米国)に旅行する際、旅行者は円を売ってドルに交換します(円安・ドル高要因)。海外から日本へ来る旅行者はドルを売って円に交換します(円高・ドル安要因)。こうした動きも実需筋による売買となります。要は実需筋とは円相場の相場観などにあまり左右されることなく、必要に応じて為替取引を行うプレイヤーということになります。